言わずとも、会社にとって資金繰りとは、経営活動を行う上で運転資金の安全性や設備資金の
調達の金額を見極める等、事業戦略を考える意味でも最も大切な事だと考えます。
数日後、数ヶ月後、数年後の現預金がいくら残るか?知りたくはありませんか?
資金繰りを可視化する方法として資金繰り表を作成します。
ただ、決算書等と違い、資金繰り表というのは税理士や会計事務所から出てくる帳票ではありません。
資金繰り表には実績資金繰り表と予定資金繰り表と2タイプあります。
資金繰り表には、年繰り、月繰り、日繰りなどがあり、経営状況や使用目的によって作成する表が
変わってきます。一概には言えませんが、日々、資金繰りに悩んでいる場合は日繰り表、
今期の人事考課や設備投資などの場合は月繰り表、出店や資金調達などの場合には年繰り表などが
あります。
資金繰り表を作成する上で必要な5つのポイント
①損益計画を作成する。
②売掛金や受取手形の入金サイトを確認する。
③買掛金や未払金の出金サイトを確認する。
④借入金の返済予定表を確認する。
⑤その他、長期設備手形や損益計算書にない出金を確認する。
以上のポイントを抑えることにより、資金繰り表を作成します。
・入金より早く支払いしてないか?
・借入金の返済負担が多くないか?
・〇月にお金が足りなくなる。
等、資金繰り表を分析する事により儲かっているけどお金が残らない原因や今後の設備投資の
タイミングを検討する具体的な戦略の糸口になるはずです。
黒字でも会社は倒産します。
損益計算書だけを見て、うちは儲かっている等の判断をするだけでなく、資金繰り表を作成し、
お金の流れを知る事。また、未来の資金繰りを知る事で、会社がより安定的で継続的な事業が
出来るのではないでしょうか。
株式会社大成経営開発 岡村泰