「下流老人」(前編)

今年も今月で終わりです。毎年毎年同じですが、今年も無事に過ごせたことに感謝して新しい年を迎えますが、間違いなく年を取っていきますね。

 

高齢化社会になり、最近お年寄りによる交通事故とか孤独死など、よく耳にするようになりました。

 

そこで皆様「下流老人」という言葉をご存知ですか? 今は普通に生活できているのに、老後の生活ができなくなる老人のことです。生活保護基準相当で暮らしている高齢者やその恐れのある高齢者のことをいうそうです。

 

具体的に言うと下流老人の3つの指標は「ない」という言葉がキーワードになります。

 

【収入が著しく少ない】

世帯の収入が低く、その生活水準は生活保護レベルかそれより低い状況にあります。生活保護費は首都圏で月額13万円、年額150万円くらいで、医療費や所得税や住民税も免除されます。年金や収入がこのレベルと同じならば、下流といえます。

 

【十分な貯蓄がない】

下流老人は貯蓄が少ないか、まったくありません。収入(年金)が少ないならば生活費は貯蓄に頼らなければなりませんが、突然の事故や病気など生活のトラブルに襲われたときの予想外の支出で生活が破綻してしまいます。厚労省のデーターによると高齢者世帯の平均貯蓄額は1,268万円。ちょっと一見多いような気がしますが、ごく一部の富裕層が平均値を上げているのであり、貯蓄なしと貯蓄額500万円以下の人を合わせると、6割にもなります。貯蓄がないと老後をまともに暮らせない社会は、恐ろしい結果です。

 

(次回に続く)

 

株式会社大成経営開発 代表取締役会長 近藤加代子

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